ベトナムの犬食文化を廃止の方向へ

北部を中心に犬を食べる文化があるベトナム。この犬食文化を将来的に廃止していく方針がベトナム政府にあるようです。今回はそれについて思うことを少し。

すたれつつある犬食

今でも北部では犬肉を売っている市場や飲食店が普通にあります。しかし若い世代ほど食べる人は減っていて、かつてほどの需要はなくなってきていると言えるでしょう。現在ベトナム政府が廃止の方向で考えている理由として、

①需要の低下

➁外国からの反応

というのが挙げられます。需要の低下は上で書いた通り北部でも若者で食べる人が減っていること、それには犬がペットとしての愛玩犬の立ち位置が確立してきた関係も大きいでしょう。一昔前の犬畜生感覚とは異なり、食べること自体に「かわいそう」という感覚が芽生えてきているようです。

また外国からの反応とは中国などでも言われているような、犬を食べない国からの否定的な見方に対する対応となります。既に外国人旅行者が多いエリアでの犬肉の販売などは禁止されており、極力外国人に犬食の場を見せないような姿勢が見て取れます。

廃止とは言っても

政府的にはこれから発展していく国として犬を食べるというのは文明的ではない、という考えがあるようです。ただ強硬的に販売禁止をしたとしても非合法な販売が行われるのは国民も分かりきっていることで、政府としては自然に廃れていく方向にもっていくのが理想的なんだとか。

しかしまあ、海外からの反応で自国の食文化を捨てるというのはどうなんだろうか?と個人的に思うところはありますね。対象が「犬」なのでそれについて好意的に歓迎する人は世界中にいると思いますが、日本に例えるとクジラを食べる文化を捨てるような感じでしょうか。

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