【帰国後のベトナム人留学生】履歴書を見て思うこと、就職には何が必要か?

今や日本には大量のベトナム人留学生がいますので、同じく帰国後の元ベトナム人留学生もたくさんいます。帰国後の進路はその人それぞれですが、やはり日本に留学していたので日系企業で働きたいと思う人もたくさんいます。今回はそんな帰国後のベトナム人元留学生が提出する履歴書について思うことを書きます。

履歴書の体裁について

ベトナム国内で流布している履歴書は比較的自由、というかそれぞれ好きな履歴書の定型フォームを選んで提出しています。写真も真面目な証明写真だけでなく、イケイケの決め顔の写真が貼り付けてあることもあります。一方日本の会社に提出する履歴書はそれなりに日本式に沿った履歴書を求められるわけですが、これが留学生によって程度の差が激しいです。恐らく日本の日本語学校などでも履歴書の指導などはされていると思いますが、中にはフォームも写真もめちゃくちゃな人がいます。この時点で「ちゃんと日本で勉強してたのか?」と思わざるをえません。

職歴について

何歳から留学をしていたかに寄りますが、20代後半で帰国して正社員経験なしという職歴は結構キツイです。ベトナム国内のローカル企業でワーカー関係の仕事を数年やって、日本で4年ほど留学。帰国後は27歳ぐらいという履歴書もよく目にします。特に女性の場合は大体が通訳や事務職などを希望しますが、いざ採用となると現地の大学で日本語を学び、新卒でベトナム国内の事務職についている人に軍配が上がります。ほとんどの人は日本でアルバイト(工場作業やサービス系)をしていますが、日本で正社員経験がなければアルバイト経験はそれほど評価されないのが実情です。

日本人がベトナム人に求めるスキルが上がってきている

昔であれば「ただ日本語ができる」というだけで需要がありましたが、今はそこに+@の要素を求める企業が増えました。日本語ができるというだけでOKなら実習生や留学生の帰国組がたくさんいますので採用に困ることはないでしょう。しかしその層があまりに多いので、その中でも更に別のスキルを求められるようになっています。日本語ができる人材で求められる人というのは大体以下のような特徴を持っています。

①その企業と同じ業界経験がある

➁日本語とは別に目を引く資格がある

③面接時に頭が良さそうな印象を与える

①と➁は言うまでもないですが、③は面接官の目利きに委ねられます。日本語人材は大概日本語での面接となりますので頭が良さそうかの判断も難しくはなると思うのですが、やはり地頭がいい人というのはそういった雰囲気があるものです。③はポテンシャル採用の要素が強いのでやはり年齢が若ければ若いほど有利に働きます。

履歴書だけで人間性を判断することはできませんが、少なくとも一つの顔の要素であることは確かです。パッと履歴書を書いてみて、その内容が乏しい場合はやはり仕事を得るチャンスも低くなるわけです。日本のベトナム人留学生と接する際にベトナムの日系企業での就職について相談を受けることもあります。その際は実際の採用状況と共に

「日本語ができる前提で他に採用担当者から目を引くような内容を書けるように意識しながら日本での生活を送ってください」

と伝えています。

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