駐在員は派遣兵士、現地採用は傭兵

かなり厳しい社会的隔離措置を敷いているベトナムですが、感染者数の減少が見られません。ホーチミン市などは4000人代と高い水準で停滞していますが、ここまでやって何で数が減らないのか少し不思議に思っています。ワクチンの接種率が周辺国より低いというのもあるのでしょうが、そもそも人との接触を断って2か月かそこらなのに新規感染者数が変わらない?どんな経緯で広がり続けてるんでしょうかね。

それぞれのやり取りから頭に浮かんだ光景

仕事柄ベトナムでは駐在員と現地採用者の両方と接しますが、それぞれの置かれた状況や実際の行動、愚痴などをきいていると、ふと「駐在員は派遣兵士、現地採用は傭兵」というイメージが頭に浮かびました。ざっくり以下のような感じ。

派遣兵士(駐在員)

日本から送り込まれた兵士。日々地場の兵隊に指揮を取りながら戦っている。しかし戦局が見えてこないことや、物資の枯渇、いよいよ自身の安全も危うくなってきたことから日本本部へ撤退命令を要請。撤退を受け入れる本部もあれば、暗に「最後まで戦え」とプレッシャーを醸す本部も。成り行きに任せている兵士が大半だが、腹を括って最後まで戦い抜く意志をもつ兵士もいる一方、本部にバレないように戦線離脱して事態が収まるまで戦いを放棄している兵士も。

傭兵(現地採用者)

自ら志願して世界に出ている兵士。基本は地場の兵隊と同じなので現地の戦局に関係なく撤退という選択はない。部隊が必要でなくなった場合は使い捨てとなることもあるがこれも傭兵のさだめ。若くて腕の立つ傭兵は次の雇い主を見つけやすいが、そうでない者、老兵などは新たな雇い主を見つけられず本国へ帰国し、傭兵そのものを引退する者も多い。本国へ撤退した派遣兵士の代わりに現場の指揮を取らされる傭兵もいるが、追加報酬などがない場合、ほとんどの傭兵は納得しておらず、雇い主に疑念を抱いている。

当然ながら派遣兵士と傭兵の役割分担ができていて関係が良好な部隊は強い。一方傭兵より派遣兵士のほうが弱い部隊は内部崩壊が起きやすい。また腕のたつ傭兵のみで構成される部隊も強いが、それぞれの信条が異なるので有事の際には烏合の衆と化しやすい部分がある。最近は傭兵の獲得に力を入れる本国も増えているが、傭兵を表面的にしか捕えていないと優秀な傭兵はいつまでたっても獲得できないし、運良く獲得できたとしても一定の期間で自ら除隊を申し込んでくるだろう。平和になってもこの傾向は変わらない。

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