日越ハーフの娘

この記事を書いている時点でもうじき2歳半になる娘がいます。顔は私寄りなので基本は日本人の子ども、何も言わなければベトナム人の子どもとも思われますが、日本人とのハーフと分かると「あーどうりで。」みたいな反応をされます。ここまで健康面については特に問題がなく育ってますが、言葉の喋り初めについては若干遅いかな?といった感じです。とは言ってもまだ個人差の範囲ですし、二か国語に晒されている環境ですので、まあそのうち喋り出すだろうと大らかに構えています。本記事では娘の言語獲得について、日頃観察して思うことを書きます。(*写真は全てイメージです)

第一言語は間違いなくベトナム語になる

普段家の中ではベトナム語なので娘が日本語を聞く機会はテレビか私と話すときぐらいしかありません。それ以外は母親を筆頭に周りは全てベトナム語なので、このままでいけば確実にベトナム語が第一言語になるでしょう。私は両方とも中途半端になるのが一番困ると思っていますので、ベトナム語が第一言語で日本語は第二言語(サブ)になることは仕方がないと思っています。むしろ今の環境的にはベトナム語が分からないほうが困ることのほうが多いので、年相応にベトナム語が理解できるようになってほしいとさえ思っています。敢えて言えば私の両親と日本語でやり取りができないのでは気の毒に思いますので、そういった部分で遅くてもいいから少しづつ日本語が分かるようになってくれればと思っています。

今はベトナム語や一部の日本語を聞いて理解をしますが、まだ自分から発するということがありません。自分の意図を伝えようとしている必死さは伝わりますが、自分で編み出した言語(所謂宇宙語)を喋っている状態です。

二つの言葉の間で混乱する娘

嫁からベトナム語で「このゴミ捨ててきて」と言われるとすぐにゴミ箱へ捨てに行きます。一方私から日本語で「このゴミ捨ててきて」と言われると考え込みながら自信が無さそうにゴミ箱のほうへ向かいます。最終的にゴミを捨てて私が「そうだ」と言わんばかりの反応をみると安心しますが、それと同時に

「なんで同じことなのにパパとママの言っていることが全然違うんだ???」

といった表情をしています。もちろん2歳半の子どもには自分がハーフだとか、パパとママは日本語とベトナム語を使っている何てことを理解させるのは不可能なので、今の時点では「パパ語」「ママ語」みたいな感じで理解しているのかなと思っています。環境的に周りの殆どの人は「ママ語」を話しているけど、たまに「パパ語」を話す人がいるみたいな感じかと。

幼児の言語発達についてそれほど詳しいわけではありませんが、今は一つの言語バケツに日本語とベトナム語がごちゃ混ぜに入っている状態で、それを理解したり、取り出して発するのに苦労しているのでしょうか。いずれにしてもそのうちちゃんとバケツを二つに分けて、日本語とベトナム語でしっかり整理できている状態になる必要があるんだと思っています。

英語なんて二の次

最近はベトナムでも英語教育熱が高まっており、幼児の英語教育が盛んに取り上げられています。幼稚園などの類でもネイティブの教師が常駐していたり、先進的な英語教育を扱っているというのがその幼稚園にとって一種のステータス、宣伝のようになっており、やはり意識高い系の親はそういうところに入れたがります。なので4歳~5歳ぐらいの子どもでも数字を英語で言わせたり簡単なやり取りを親と英語でしているようなモデル幼児がテレビなどで紹介されたりしています。英語ができるメリットは否定しませんがベトナム語の教育に関しては全然触れられていないあたり、大丈夫なのだろうかと若干気になるところではあります。因みに私の娘は上で書いた通り、日本語とベトナム語で格闘しているような状況なので、ここに英語が入るとさすがにキャパが崩壊するんじゃないかと思っています。なので英語の学習は適当な時期に来てからでもいいかなーと思ってますし、中学に入ってから初めて英語を勉強した私でも一応ビジネスで使うレベルには達してますので本人のやる気があれば多分大丈夫でしょう。

先ほど書いた娘の宇宙語は他のベトナム人が聞いたら、「多分日本語を話しているのだろう」と勝手に解釈されます。しかし実際のところはそのどちらでもないわけでして、そういった一見大人にとって意味の無い言語が娘の中でどのように思考されているのかは興味深いところです。

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