ベトナムで日本語教師の仕事がしたいと思ったら

ベトナム人の日本語学習者は世界でもトップクラスに高いので、日本語教師の需要も相応にあります。日本語教育の初心者でも比較的門戸を広く開けており、海外が初めての日本語教師でも比較的チャレンジしやすい国かと思います。こちらの記事ではどのような機関で日本語教師の仕事が募集されているかを紹介します。

日本語教師の募集機関

技能実習生送り出し機関

ベトナム国内では最も日本語教師の募集が多い機関です。ざっくりとベトナムにいる日本語教師の7割ぐらいはこの機関に所属しているのではないでしょうか。送り出し機関での日本語教育は日本へ行くのを控えた実習生が対象になりますので、指導内容がN5~N4に限定されるのが殆どです。なので広いレベルでの指導経験を積みたいという方であれば数年に渡って務めるには少々物足りない印象があります。また教育とは日本語のみでなく日本での生活や仕事での心構えの指導なども求められますので、「日本語だけを教えたい!」と言うような方には少々厳しいかもしれません。特に送り出し機関では教育と称して軍隊的な規律を課しているところもありますので、そういうのが受け付けられず退職するという方も見られます。また実習生を明らかに搾取していると思われる送り出し機関でも、良心の呵責に苛まれて退職する日本語教師もたくさんいます。

留学センター

技能実習生の送り出し機関に次いで多いのが留学センターです。送り出し機関と兼務で留学センターを経営しているところも多いですが、送り先が日本の日本語学校ということで生活面や仕事に関する心構えなどまで指導を求められるケースは少ないです。ただこちらもやはり日本へ行く前のベトナム人が対象となり、指導レベルN5~N4が中心になるので、初級限定の指導がメインになると思ってください。

大学、専門学校

日本語学科がある学校での日本語指導です。こちらは対象の学生が上の送り出し機関や留学センターとは若干毛並みが変わってきます。指導レベルもN5~N1までと幅が広く、それなりに学歴を持った学生が相手になるので指導内容も高度なものになります。また横並びの先生たちもそれなりの熟練者が多いので、能力が低い日本語教師や経験がない日本語教師は入り込むのが難しい機関とも言えます。指導内容が良くないと契約が更新されなかったり、学生からクレームが出るということも十分あり得ると考えておいたほうがいいでしょう。

社会人向け日本語学校

ベトナムの日系企業で働くベトナム人や日本語を勉強したいと思っているベトナム人向けの学校です。コースもビジネス日本語から基礎的な日本語コースなど様々で、場合によっては色々なレベル、シチュエーションに対応した指導経験を積むことができるでしょう。こちらはそれほど求人が多くはありませんが、比較的人気の求人となります。

フリーランスの個人レッスン

そこそこベトナム歴がある日本語教師が週末や夜を利用して個人レッスンをしているようです。ただ資格を持っている日本語教師だけではなく駐在員の奥さんなど「日本人」という肩書だけでやっている人もいるようなので、質については玉石混合といったところでしょうか。こちらはベトナムで生活して暫く経たないと実現は難しいと思うので、始めからこれを目指すべきではないと思います。

日本語教師の待遇、応募条件は?

給料、その他手当

日本語教師の給料はベトナムの経済発展に伴い増加傾向にあります。大体1000~1500USD辺りで設定しているところが多いですが、規模が小さい学校などでは1000USDを下回る求人も珍しくはありません。また各手当ですが、よく見られるものとしては以下のものがあります。

・ビザ&労働許可証取得費用

・住居提供

・赴任時、1年に1回帰国用航空券支給

因みに住居ですがベトナム基準の住居が用意されることが殆どなので、あまり質の高いものを期待しないほうがいいかと思います。既に日本人が職場にいるような機関であればとりあえず大丈夫だと思いますが、そうでない機関などはビックリするような住居が用意されている可能性もありますので、事前に確認できればしておいたほうがいいでしょう。

応募条件

大体以下のいずれかの資格を持っている人を条件に定めているところが多いです。

・大学で日本語教育関係の専攻を修了した者

・420時間以上養成講座修了者

・日本語教育能力検定試験合格者

語学は不問というところがほとんどで、周りのスタッフも日本語を話しますから仕事で特に困ることはないでしょう。しかしそこに胡坐をかかずにちゃんとベトナム語を学ぶ姿勢のあるような方が歓迎されるのは言うまでもありません。

こんな募集要項には気を付けろ

「いざ採用され赴任したけど、何か聞いていたの全然違う」ということはよくあります。ベトナムの日本語教育機関はほとんどがベトナム資本なので、残念ながら日本のそれと比べるといい加減なところも多いです。以下では少しでもそういったリスクを減らすために注意するべきポイントを紹介します。

新しく立ち上げる学校

これから開校するところは日本人の採用実績もないので、ビザや各受け入れ態勢を含めて整っていないことが多々あります。また立ち上げ業務に忙しく採用されたものの、その後は放ったらかしみたいな話も聞きます。最終的に紆余曲折を経て定着できればいいですが、最悪立ち上げ準備はしたけど結局立ち上がらなかって失業、なんてケースもあります。

応募条件がほぼ無い

上で書いた日本語教師に関する資格やその他条件がほとんどないような求人も要注意です。要はただ「日本人」であれば大丈夫というようなもので、客寄せパンダ的な扱いでの募集なのは容易に想像がつきます。また本来であればちゃんとしかるべき資格や経歴がなければベトナムで労働許可が下りないのですが、この手の求人はそういったことを考えていない会社なので、たとえ赴任しても観光ビザで働かせるなどの違法就労を課すことが想像されます。

ベトナムでは日本語教師の求人が多い分、不良な機関も多数存在します。不安がある場合は現地の先輩日本語教師や日本のベトナム赴任経験者などに相談してみることをお勧めします。また本記事でも直接お問い合わせ頂ければ、ある程度の判断はできると思いますので必要に応じてご相談ください。