日本に戻る気はないの?と聞かれて考えた

ベトナムはテト期間中で私も完全オフを過ごしています。突然ですが今回は「日本に戻る気について」思うことを書きます。こちらで生活して8年余りとなりますが、当初一人で何もない状態でやってきた時と比べ、今はずいぶん環境が変わりました。よく日本人から「日本に戻る気はないの?」と聞かれるので、それに関する私の考えを書きたいと思います。

当面日本には戻らない(戻れない)理由

本帰国という意味で自分が帰りたいと思うかですが、始めに結論を言うと答えは「否」。色々考えた上で総合的に判断した結果、こちらに根を張るほうがいいだろうと今時点では思っています。

家族にとってどちらがいいか

今の状態で日本に行くとベトナムで暮らすより苦労が増えます。環境的には日本のほうがいいという見方もありますが、妻は日本語での意思疎通が難しいので初めのうちは何かしらのサポートが必ず必要になりますし、私がそのサポートに徹することができるかと言われると物理的にそれも難しいです。子どもは就学前ではありますが、今後就学となると更に大変になるかと思います。ベトナムで私が仕事に徹することができるのは、妻がそれ以外のことを全面的に引き受けてくれていることに尽きます。また私がそれなりにベトナム語を解するので自分だけでローカルとのやり取りを完結できることも大きいです。それが日本に行くとそうもいかないことが容易に想像できますので、その辺りの家族の負担が増します。

子育て環境

施設、制度などは日本のほうが明らかに上。でも精神、情緒面での自由度はベトナムのほうが高いかなあと感じていて、親がどのように育てるかでかなり左右されると思っています。ベトナムは人との関りが多いので、私の子ども達も身内や地域の大人から可愛がってもらえる数は日本のそれより圧倒的に多いと感じています。幼少期から色々な人と関わる機会はこちらのほうが圧倒的に多いです。

ベトナムに不動産がある

自分の持ち家がある時点である程度根を張る覚悟があります。まあ売るという選択肢もあるんですが、それはしばらく先の話。

こちらで会社をやっている

「本帰国=会社をたたむ」みたいな話になりますので、それは御免こうむりたいです。会社を起こした時点で同じく根を張る覚悟があります。

経済成長が著しい

私が生まれてぐらいから日本は「失われた~年」に突入していますので、経済成長を目の当たりにしながら育ってはいません。そういう意味で今経済成長を実感できる環境に身を置いて働けるのは刺激があります。将来的にベトナムがどのように発展していくのかを身近に見ていきたいという思いがありますし、そこに自分はこういう形で関わったと言って人生を過ごそうと思っています。

今の日本との関り方

日本は空気が綺麗で景色も素晴らしく水や料理も美味い。何でも話せる家族や友人がいて本当に恋しくなります。でもそんな環境でも日本で生活していたときは色々ストレスフルなこともありましたので、このストレスを感じずいいとこ取りだけして日本と関わるのもアリかなぁと思ってます。要は旅行者として定期的に訪問するのが「吉」という結論に至りました。私にとって今や日本はベトナムで溜まったストレスを発散する場所になっています。

ベトナムの生活に落ち着いている

ベトナムの生活に色々不満はありますが、総合的に悪くないと思っています。今となっては交友関係もベトナムのほうがありますし、現地で何かあったときに何でも相談できるベトナム人の友人もいます。部分部分で日本よりもいいところを生活の中でも実感できますので、それが大きな要因になっていると感じています。

以上のようなことを聞いてきた人に全部話すと相手も面倒くさいでしょうから、とりあえず「当面はないでしょうねぇ」と適当に答えています。最近は将来自分が死んだらどちらの土に返るのだろうか?と割と真剣に考えることもあります。

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