ベトナムのホビロンが世界のおぞましい卵料理で1位になったらしい

世界の卵料理の中でベトナムの「ホビロン」がおぞましさで世界1位に選ばれたんだそうな。

世界のおぞましい卵料理10選、フィリピンのバロット(ベトナム名ホビロン)が1位 [観光] – VIETJOベトナムニュース (viet-jo.com)

今回は世界の食について思うことを少し書きます。

ホビロンとは?

上のリンクでも説明があるとおり、ホビロンとはアヒルの孵化しかけの卵でして、中身はアヒルの雛っぽいものと卵が混ざった感じのものです。見た目によろしくありませんが、味はそのまま鶏肉と卵の中間のようなものでして、外観がなければまあ日本人でも受け付けられるような味かと思います。ベトナムではフォーやブンといった麺類の汁物と一緒に食べられることが多く、滋養強壮的な役割もあります。1つ30円ほど。

因みに「ホビロン(hột vịt lộn)」は主にベトナム南部で使われる呼び名でして、ハノイ(北部)住まいの私にとっては「チュンビッロン(trứng vịt lộn)」のほうが馴染み深いです。リンク記事にもある通り「バロット」というのはフィリピンの呼び名で他にもカンボジアやラオスでも食されていることからインドシナ地域ではポピュラーな食べ物と言えます。私もそれぞれの国で食べたことがありますが、フィリピンのものは若干塩味加減が強かったように思います(たまたまそういう店に当たっただけか?)。

しかしホビロンという形で食べようと思う発想がお隣とは言え、国を跨いであるというのは興味深いもので、やっぱり地理的に近いと食に対する思考も似てくるものなんでしょうか。アヒルの卵ということで鶏だとダメなのか?とベトナム人に聞いてみますと「鶏にこの調理はそぐわない。アヒルと鶏が何でも互換性あると思ったらダメ」とのこと。

そういえば卵かけごはん

ホビロン見て「ひえー」ってなる日本人は多いですが、卵かけごはん食べてる日本人見て「ひえー」ってなるベトナム人も結構います。すき焼きの生卵でも免疫がないベトナム人は結構ひくようで、「よりによって生卵を白ごはんにかけて食う!?」となる模様。まあ卵の生食文化がない国であればそうなるのも仕方がありません。親子丼好きなイタリア人の友人が吉野家で生卵をかけていた日本人を見て最初は驚いたと言ってました。そういう意味では卵かけごはんも世界のおぞましい卵料理にノミネートされてもいい気もしますが、これは料理ではないと判断されたんでしょうかね。

ところで生食と言えばやっぱり日本はよく生で食べます。刺身はおろか色んな肉も生で食べますし。小学校のときに先生がイヌイットのことを「生肉を食べる者という意味でエスキモーって呼ばれてたんだよ~」って言ってましたが、生で食べる肉の種類だけを取り上げれば日本人も十分エスキモーですね。

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