天皇や皇族はベトナムでどう報じられる?

眞子さんと小室さんの結婚報道がこれでもかと日本で報じられてましたが、結婚してもいまだにそれに関連するニュースを目にします。もう放っといてやれよと思う私の感想はともかく、この一件を通して少し気になることがありましたので記事にします。

二人の結婚はベトナムでも注目されていた?

二人の結婚がベトナムでも注目されていて、辛辣な報道がされているというものがありました。

https://nordot.app/823099582102519808?c=768367547562557440

記事は東スポなんであれですが、他のメディアでも似たような記事を流しています。しかしこれらの記事を見ますとまるでベトナムで大々的に報じられており、ベトナム国民みんなが関心があるように錯覚しますが、実際のところはそんなことありません。この件についてテレビで報道されているのは私も見たことがありませんし、それについてちゃんと知っているベトナム人にもまだ会ったことがありません。実際の認知度で言うとそんなものです。冷静に考えれば分かることですが、ベトナムに影響のない日本の皇室に対して何で一般のベトナム人が興味をもつのかという話でして、それならまだ新総理やこの前の選挙関連のニュースのほうがよほど知られているところです。

今回の結婚の是非はともかく、どうもメディアの印象操作といったものを強く感じたものです。ロシアでも似たようなことが起きているというような内容のニュース記事が見られましたが、私は鵜呑みにしないようにしています。

というか天皇、皇族ってベトナム人にどう説明する?

メディアでの扱い

上のリンクでは眞子さんを「王女」と言ってます。ベトナム語で使われた言葉を直訳して「王女」としたのでしょうが、王女ではないことは日本人であれば誰もが知るところです。つまりベトナム語で天皇、皇族を適切に表す言葉がないというわけで、どのような単語を使うかはその放送局やメディアに委ねられているように思います。私がベトナムのテレビ放送で天皇が取り上げられているときに聞いたベトナム語は以下のような単語を使っていました。

・Vua

ハノイに来た時の平成天皇に対して。シェラトンホテルに泊まったそうですが、首相と交流したりする場面の報道でこの単語が使われていました。意味的には「王」なのでやっぱり違いますね。

・Thái tử

東京オリンピックの閉会式に参加した秋篠宮様に対して。意味的には「太子」で比較的近いような気もします。ただ正確には長男を表すようなので、皇太子時代の令和天皇に当てはまるのかな?皇太子に当たる言葉で「Hoàng thái tử」もありますが、そもそも中国起源の王朝で使われていた言葉なので細かい定義はやっぱり異なります。

ただベトナム人から言わせると「Thái tử」は昔の王朝に対して使われた言葉なので現代の生きている人に言うのはなんか違和感を感じるとのこと。「帝」みたいな感覚なのか??難しいですね。

周りのベトナム人に聞かれて

天皇や皇族を一から説明するのは骨が折れます。王様とそのファミリーと言えれば楽なんですがそういうものでもなく、やっぱり妻にも何度か説明しましたがイマイチ理解されません。特に「国民の象徴」という部分は妻(というかベトナム人全般)にとっては「なんじゃそりゃ?」な話でして、「一体何をやっている人なのか?」というところの理解が進みません。既存の概念が及ばない範囲のことを教えるのは苦労するものです。

もっと言うと日本人でも正確に細かいところまで理解している人は少ないんじゃないでしょうか、かく言う私もその一人です。

外国人からのこの手の質問は毎回消化不良になることが多く、特に外国語での説明となるとなおさらです。そもそも他国で日本の天皇と同じ役割の人っているんでしょうかね?

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