ベトナムで労働許可書を申請するための健康診断

労働許可書のために日本で健康診断を受けてきてって言われたんだけど、どこの病院でもいいのかな?どんな項目を受診すればいいんだろ?

ベトナムで健康診断を受ける場合は大きな問題にはならないんだけど、日本で健康診断を受ける場合は注意する点がいくつかあるんだ。特に医師のコメントなどは要注意だね。

労働許可書を申請するためには健康診断を受ける必要があります。ベトナムでは健康上就労に問題がある外国人には労働許可書が発給されません。ベトナムの病院で健康診断を受ける場合は大して混乱することはありませんが、日本で健康診断を受けるよう言われた場合、注意する点がいくつかあります。本記事では日本で健康診断を受ける場合の解説をしていきます。

日本国内で健康診断を受診する

ベトナム国外で受診した健康診断書も有効と労働許可書の申請書類として使うことができます。ただし診断結果についてベトナム語への翻訳、公証といった作業が必要となることや、必要検査項目が曖昧な部分があるので可能な限りベトナム国内で受診したほうが混乱は少ないでしょう。やむを得ない事情で日本で診断する必要がある場合は以下の注意点を参考に受診してください。

日本国内で受診できる病院

よく国公立病院、赤十字病院が勧められていますが、これはアポスティーユ(後述)、公印確認の手続きの煩雑さを考慮した上での案内と思われ、必要検査項目を満たし且つ公証、領事認証といった必要事項を満たしていれば、私立病院などで受診したものでも問題ありません。病院の業態に関する違いは以下の通りとなっています。

各医療機関が発行する健康診断書に対する外務省での対応可能範囲について:

医療機関アポスティーユ取得公印確認の取得
国公立病院 赤十字病院
独立行政法人国立病院機構〇〇病院 国立大学法人〇〇大学附属病院不可
上記以外の私立病院不可不可

アポスティーユ??公印確認???

アポスティーユとは

「外国公文書の認証を不要とする条約(略称:認証不要条約)」に基づく、付箋による外務省の証明。ハーグ条約に加盟している国であれば外務省からアポスティーユを受けることで、提出先国の大使館などで認証を受けずに正式な書類としての効力をもつことができます。ベトナムはハーグ条約非加盟国なので、日本で発行した書類はベトナム大使館などで認証が必要になります。

公印確認とは

日本にある外国の大使館・(総)領事館の領事による認証(=領事認証)を取得するために事前に必要となる外務省の証明。外務省では公文書上に押印されている公印についてその公文書上に証明を行っています。外務省で公印確認を受けた後は必ず日本にある外国の大使館・(総)領事館の領事認証を取得しなければなりません。

ん~分かったような分からないような。。。

ざっくりと「日本で発行された書類をベトナムでそのまま使用することはできないから、使用できるようにするための処理」ぐらいで理解しておけばいいよ。

私立病院で受診した場合

私立病院で受診した場合、公印確認の取得のために公証役場へ行き、更にその公証証明のために法務局へ行く必要があります。①健康診断書を公証役場にて公証してもらい、②法務局で証明を受けることにより③外務省で公印確認の取得を受けることが可能となるわけです。

外務省にて公印確認の取得処理が終了した段階で、初めて在日大使館、総領事館により領事認証を受けることができます。これにより認証された書類がベトナム国で有効な書類となりベトナムでの各種手続きに用いることができるようになります。因みに領事認証については日本語の書類を認証するものと、日本語の書類を翻訳して認証する2パターンがありますが、ベトナムでの翻訳も可能なので、日本語での書類を認証する処理でも構いません。

因みに東京、神奈川、大阪の公証役場はワンストップサービスと呼ばれ、公証役場で公証を行うと、後の法務局、外務省での処理もその場で行われます。ですので、法務局、外務省へ足を運ぶ手間が省けます。

健康診断で受診する項目

ベトナムの規定では基礎項目の健康診断結果が必要と記載されており、具体的な項目に関しては明記されていません。健康診断の基礎項目は日本の医療規則で定められていますが、ベトナムでははっきりしたものがないので正直グレーゾーンです。そこでベトナム国内の政府機関指定の病院では、ベトナムが求める健康診断基礎項目を全て満たしているという想定で、以下に検査項目を記載します。

日本で受ける健康診断基礎検査項目

1.身長、体重、腹囲、視力、および聴力の検査(1000Hz・30dB)(4000Hz・40dB)
2.胸部X線検査および喀痰検査
3.血圧の測定
4.尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)
5.貧血検査(赤血球数、血色素量)
6.肝機能検査(GOT、GPT、γ‐GTP)
7.血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪)
8.血糖検査(空腹時血糖またはヘモグロビンA1c)
9.心電図検査
10.腹部画像検査(胃部エックス線検査、腹部超音波検査)
11.血中の尿酸の量の検査
12.B型肝炎ウイルス抗体検査

労働安全衛生規則第45条の2に準拠

また診断結果には必ず「健康状態が良好であり、ベトナムで就労ができる」といった医師のコメント及び、医師、病院の印鑑などが求められます。

お勧めの私立病院:トラベルクリニック

トラベルクリニックは旅行者や海外出張者、海外就労者のための健康診断を専門に取り扱っているため、そういった処理に慣れていることが期待できます。また各都道府県にあるため、居住地に関わらずアクセスの便がいいという利点があります。必要な場合はネットで「トラベルクリニック」と検索してみましょう。

ただ受診して終わりってわけにはいかないのね。ちょっと面倒だな~

だからできればベトナム国内での受診をお勧めする。日本での受診はやむをえない場合だね。