子どもを育てやすい環境について考えさせられる事

日本とベトナムどちらのほうが子どもを育てやすいか?ほとんどの人は日本と答えると思いますし、ベトナム人に聞いてもそのように答える人が多いでしょう。しかし見ようによってはそうでもないのかな?と思うこともあり、記事にします。

教育の質は間違いなく日本が上

学校教育や教員の質、施設のレベルなどは確実に日本のほうが上と言えます。一般的な公立の学校で比べればその差は顕著です。ベトナムでその辺りが充実している私学やインターナショナルスクールに入れるとなると日本より学費がかかるというのも普通なので、経済的にかなり恵まれている人しか通うことはできないでしょう。また実際にかかる教育費に見合った質なのかと言われるとそれも微妙なところもありまして、親の中には「とりあえず公立よりは確実に良い、且つ高い金払っているから満足」みたいなのもいるかと思います。教員の質はというと、ベトナムでは教育の世界でも袖の下文化が根付いていますので、それをするかしないかで学生に対して態度を変える教員も普通にいます。私の娘が通っている保育園のある保護者は、自分の息子を注意して見てもらうために担当の先生にそこそこのお金を包んでいました。一般的な相場よりかなり高い額でしたので、他の保護者からは「そんなことをすると他の人もたくさんお金を包まないといい加減な扱いになってしまう」と顰蹙を買っていましたが、何というかベトナム独特の世界だなぁと思ったものです。後日このお金を受け取った教員は自己都合により退職、渡した保護者は渡し損と怒っていました。周りの保護者からは陰で笑われていたことは言うまでもありません(笑)

このように学校の質は日本のそれと色々異なりますので、日本人目線で見る「ちゃんとした大人」になるためには学校などの教育機関だけではなく、家庭や隣近所などの環境が日本のそれより大きく影響しているように思います。

子どもにとって社会的に寛容な国は?

子どもにとって社会的に寛容なのは確実にベトナムでしょう。多少子どもが暴れたり騒いだりしてもベトナムでは基本問題ありません。実際私が日本に一時帰国したときも子どもの振る舞いについては日本でのほうが神経を費やします。私が住むマンションでも大人が起こす騒音(カラオケや夜中までの宴会など)は住民からの苦情の対象になりますが、子どもがやかましいという苦情は見たことがありません。やっぱり上の階の部屋に住んでいる子どもが暴れて、振動が我が家に響くことはいつもありますが、これぐらいでは苦情の対象にならないのがベトナムです。廊下で子ども同士が大声で遊んでいても文句を言う人は誰もいません。これが良いことなのかと言われると微妙な部分がありますが、少なくとも子どもにとってはのびのび過ごせる環境と言えそうです。

また子どもの数が多いということもあり、どこの家にも大体小さいこどもいます。なので子どもの相手に慣れていますし、度が過ぎたことをやらかせば他人の子どもでも普通に怒ります。怒られた子どもの親が出てきて、時折その親と怒った大人が喧嘩になることもありますが、それもベトナムでは見慣れた光景です。先日も同じフロアの住民同士が子ども同士の喧嘩から親同士の喧嘩に発展した出来事がありました。最終的にまた同じフロアの別の住民が仲裁に入って解決するという。。。何とも牧歌的な世界です。それだけ感情をぶつけ合う付き合い方をしていることが窺えます。

ある日本人のブログを見て気になったこと

多国籍の人が住むレジデンスを借りている初老男性のブログで、こんなことが書いてありました。

「私が住むレジデンスには色々な国籍の子どもが公園で遊んでいる。しかし注意深く見てみると、他の子どもたちは国籍関係なく一緒に遊んでいるが、日本人の子どもは日本人の子ども同士で集まって遊んでいる。ベトナムに住んでいてもベトナム人はおろか他の国とも交流しない日本の子どもはなぜだろうか?」

何となく想像ができます。多分ではありますがその子どもの親もベトナムで日本人としか付き合いがないのではないでしょうか。ベトナムにいる日本人でも日本人のコミュニティだけで過ごしている人はたくさんいます。ベトナムという「土地」に身を置きつつ「日本人社会」で暮らしている。大人がそうであれば子どもも必然的にそうなるでしょう。またこの男性はこうも言ってました。

「他の国の子どもと比べて日本の子どもはおとなしい。よく言えばお行儀がいいということになるが、子どもとしての根本的な活力に乏しいようにも見える。」

日本国内の全ての子どもに当てはまるかは分かりませんが、ベトナムにいる日本人の子ども見ていると確かに的を射ているコメントだと思います。これについてはベトナムにいる日本人の社会的な層も関係があるように思います。ベトナムにいる日本人は駐在員を筆頭に小綺麗な層が殆どです。若干差別的な言い方になりますが、貧乏だけどキップの良い親御さんとか、ヤンキー夫婦の子どもなんてのもいません。色々な親がいて色々な子どもがいるという環境はベトナムの日本人社会では生まれにくいものです。もちろん子どもそれぞれの個性などの違いはありますが、似たような層の子どもが集まりやすい環境と言えます。ちびまる子ちゃんの各クラスメートのような個性とは異なるものです。

日本にいると子どもは子どもとしてしか見ませんが、海外に出ると自国の子どもとその国の子どもを比較して見るようになります。ベトナムで子どもを見ていますと、先進国と新興国の単純な差ではなく、それ以外の環境差を見ていて感じます。