ベトナムで交通事故現場に出くわすと結構な野次馬を目にします。今回はベトナムの交通事故と野次馬に関する話を少し。
交通渋滞の理由
バイクを走らせているとよく分からないところで渋滞が発生していることがあります。通勤ラッシュ時の時間ではない渋滞の場合、大概は交通事故が原因となるわけですが、実際に事故現場にたどり着きますと事故による交通制限の影響と言うよりは少しでも事故現場を見ようとして徐行する野次馬集団が原因であることが分かります。軽い事故であれば警察に連絡せず当事者だけで解決して終わらせることも珍しくありませんが、公道の往来で口論になっている人もいますし、自ら道路の車線を封鎖して交通規制する人も見かけられます。いずれにしても事故に遭った当事者たちは通り過ぎる人たちのいい見世物です。
近所で大火事があった
土曜日の夜に家族と食事に出かけて帰宅する際、自宅に続く道路が大渋滞していることがありました。時間的にもその道路が大渋滞していることなどは通常ありえないわけですが、自宅に近づくにつれて消防車のサイレンが頻繁に聞こえるようになって事情を察します。自宅から300メートルぐらいにある木材加工の工場が大変勢いよく燃えていまして、周辺の空は真っ赤になっていました。
言うまでもなくその周辺は近隣住民の野次馬だらけです。そこを通りすぎる車両も最徐行で火災現場を見ていますので現場付近はカオスと化していました。消防車両が現場に入るのに支障が出ますので、警察やらが必死に交通整理や野次馬が近付かないように規制線を張っていますが、消防隊からすれば邪魔以外の何物でもないでしょうね。
自宅に帰ると隣近所の子どもが私の子どもに「火事を見にいかないの?」とまるで何か楽しいイベント事のように誘います。よく見ると家族そろって現場を見に行こうとしていました。結局のところそんな感じの家庭で育った子が大人になったらまた例の野次馬になっていくんだろうなと内心思いつつ、野次馬の興味対象にならないよう気を付けようと思いました。