ベトナム人の濃い身内付き合いを嬉しいと思う稀な例

ベトナム人と結婚するにあたって多くの人がぶち当たる親族との関りについて。これは一つの洗礼と言いますか、そこに煩わしさを感じたりすることは多くのベトナム人配偶者を持つ日本人同士でシェアされるあるあるです。そんな中、こういった身内付き合いをもの凄く肯定的に捉えていた日本人の方と話をする機会がありましたので記事にしたいと思います。

日本での付き合いがない

その方は30歳中盤でベトナムの在住歴は私より10年以上。ベトナム人の配偶者をもち、持ち家もあることから、既にベトナムに骨を埋める覚悟があるそうです。

若い方でベトナム人の配偶者を貰っている方は何人も知っていますが、ここまではっきりベトナムに骨を埋めると宣言されている方は珍しいです。ほとんどの方はそうなるかもしれないと思いつつも、宣言まではしないという感じです、私含めて。。。

仕事でのやり取りですのであまり身の上話をしている暇もないのですが、更にその方の話は続きます。

「いや~というのも日本に家族もいませんし、付き合いのある身内もいませんから日本に帰ったところで何もないんですよ。日本に仲が良い友人がいるわけでもありませんし。だからベトナムに渡ってから10年弱、全く帰国したことがないんですよね(笑)」

ベトナムで得た人とのつながり

(こういうのが人として一番の幸せという価値観を持つベトナム人は多い)

聞けばそもそも幼少期から父親と二人暮らしで兄弟などもいないそうです。そしてその父も自分が専門学校生のときに亡くなったからそこで天涯孤独の身になったとのこと。そこからベトナムで今の奥さんと知り合ったわけですが、ベトナム人の身内について話をするときに新鮮な話を聞けたのでした。

「生まれてから家族とか身内とかいうのにほとんど縁がありませんでしたからね。10代後半まで一緒にいた父も何というか、単なる保護者って感じでしたし。でも今はベトナム人の奥さんを貰って、親族との付き合いが戸惑いつつも暖かくて嬉しいですよ。」

ベトナム人と結婚した日本人の大半はその親族との距離の近さに辟易するケースが大半なので、今回のような話は聞く機会がありません。私も結婚当時は親族との距離感をどのようにとるかで色々苦労しましたし、今では双方の理解で適度な距離感を取れつつあります。しかしこの方の場合は本人が望んで、いわゆるベトナム人にとって標準的な密な距離を望むわけですからある意味凄いと思いました。

生い立ちが関係していると言えばそれまでかもしれませんが、ベトナムに渡ってベトナムで家族を作り、そこで一生を終える人生を選択したその方を陰ながら応援したいと思います。

まあ、私ものん気に応援できるほど自分の人生設計に余裕があるわけじゃないんですけどね。。。

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