日本で生活したいなら日本語を学べという理屈

ベトナム人の労働者が日本で増えていますが、今のところは技能実習生や留学生のアルバイトが大半を占めます。なので業務内容は工場勤務や農園など、今の日本の若者がやりたがらない仕事が多かったのがこれまででした。しかし最近ではホワイトカラーの仕事でも人手不足が起きており、ホワイトカラーのベトナム人を雇いたいという日本企業も増えてきています。

日本でホワイトカラー職に就くベトナム人とは

まず代表されるのがIT企業。ITの技術者不足を理由に海外から優秀なIT技術者を呼ぼうとする流れが今の日本であるようです。詳しくは書けませんが金融機関やコンサル系企業でもベトナム人を雇用するところが出てきてますので、ベトナムにいる私からすると「遂にここまで来たか」という気持ちになります。

ただどこの企業も日本語を話せるベトナム人という前提。例えばサービス業で外部の日本人を相手にする場合は日本語が分からないと話にならない部分はあるかと思いますが、基本社内の人間だけと関わるような職種でもビジネスレベルの日本語を求められます。つまり日本の外国人は英語ができても日本語が分からなければあまり価値がないとみなされるのが今の日本社会の現状。

日本は昔と比べて人材に関するグローバル化がかなり進んだように思いますが、言葉のグローバル化は大して変わっていないように感じられます。日本に来る外国人に日本語を求めるわけですからそれも当然なわけで、人材がグローバルになっても社会的に英語の必要性を感じる時代は当分先、またはこないのでしょうか?私が子どものときは将来海外に出なくても英語を求められる時代が来る、なんて英語の先生が言ってましたが、現状その時代はまだ来てないようです。

アジア系外国人に求められる日本語

日本にいるアジア系外国人は流暢に日本語を話せる人も珍しくないです。少なくとも白人や黒人よりは日本語を話すことを求められる層が多い様にも思います。こういった現状と日本人の外国人に対する偏見も相まって、「白人や黒人に対しては英語、アジア系の外国人には日本語」という先入観が根付いているようにも思えます。実際白人や黒人でも母国語が英語でなければ、実は日本語のほうが上手かったという話もあるんですが、少なくとも外見的に日本語は話さないだろうという偏見を持たれやすいということもあるんでしょう。

変わってアジア系外国人の場合、ブルーワーカー職に就いていることが多いということもあり、日本語を求められることが殆どです。一緒に働く現場の日本人も英語が分からないという事情もあるのかと思います。

言語的な力関係

世界では同じ言語でも話者数の多さや使われている地域の広さ、その国の経済レベルなどで言語的な力関係があります。言うまでもなく英語はその頂点に君臨しているわけですが、次点に来るのはスペイン語や中国語といったところでしょうか。話者数や使用地域などを考えるとフランス語やアラビア語もその部類に入るでしょう。一方日本語はアジアではメジャーな言語にはなるのかもしれませんが、基本的に話者数、使用されている地域などは上の言語と比べるとかなり劣るかと思います。漫画などのサブカルチャーでそこそこ世界的に認識されている言語のような気はしますが、世界のメジャーな言語とは言えません。

外国人が日本語を話すことは当たり前ではない

日本でアジア系の外国人は多くの人が日本語を話すのでそれが当たり前のような風潮になっています。実際のところはかなり頑張って日本語を話せるようになったという背景を理解しておくべきかと思います。時折日本語が上手く話せない外国人に対して厳しいものいいをする日本人が見受けられますが、そういう人に限って自分はどの外国語も扱えないという人が殆どです。

「日本いるんだから日本語ぐらい覚えろ!」

このフレーズは幾度となく聞いてきましたが、もしこの理屈がそっくりそのまま日本人にも言えるとしたら、一体海外にいる日本人の何割が日本へ帰らなければならなくなるのでしょうか。少なくとも現地語を不自由なく使って海外で生活している人はほんの一握りのように思います。