グエンが差別用語になりつつある?

日本でベトナム人による犯罪が増えた昨今、ベトナム人が逮捕されたニュースを日本の報道で見る機会が増えました。私の場合は家に日本のテレビ放送を入れてないのでこの手のニュースを見るのはネットニュースやSNS、YouTubeなどで見ます。これらの媒体はニュースに対する一般人のコメントが掲載されていますが、少し気になるコメントがありましたので書くことにします。

「ベトナム人=グエン」という認識

悪い意味でベトナム人と言えば「グエン(Nguyễn)」という認識をもっている日本人が増えたように思います。ネットのコメントを見ていますと、

「またグエンか」「どうせグエンだろ」「グエンはさっさと国へ帰れ」「グエンは日本へ来る必要なし」

といったようなコメントがあちこちで見られます。ベトナム人の姓は日本のそれと比べて数が少なく、国民の4割程度が「グエン」の姓と言われています。なので日本で捕まって名前が公表されると「グエン」である確率は必然的に高いわけですが、これについて少し気になることがありました。

と言いますのも実際ニュースで出ている名前はグエンではなく別の姓なのですが、コメント欄はその姓ではなくグエンと言われています。つまり「ベトナム人犯罪者=グエン」という使われ方がされているようです。

いい意味で使われていればそれほど気にならなかったのかもしれませんが、「まともなグエン」の知り合いが圧倒的に多いので、そういう人たちの心理を考えると気になるところではあります。今後もこういった傾向が高まっていく気はしますが、ベトナムに生活の基盤を持つ私としては少し悲しいところです。

ベトナム人の犯罪が日本で増えてそれについて国内の日本人が悪い感情を抱くことは十分理解できますが、できれば姓を一括りにしたような蔑称は広まらないでほしいものです。

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